京都初、末期がん在宅医療・在宅ホスピスの川村クリニック

末期がん、在宅医療・在宅ホスピスの川村クリニック

末期がんの患者さんが何処で過ごされるのが良いかという問題に明確な答えはあ りません。それは医療者が決めることではなく、患者さん自身や ご家族が決め られる事と思います。その人がその人らしく過ごされることが一番大切なことな のです。 30歳代で肝臓に癌(がん)が転移した方で、もう自分は食事が摂れなくなった が、亡くなる3日前まで夕食のテーブル に付き、皆が食事中ニッコリと微笑みを浮か べて座っていることで母として、妻としての役割を果たしておられた という話を聞 くとやはり在宅をと強く思います。ホスピスに勤めていた頃50歳代の男性のがん患者 さんの看病に毎日 来ておられた奥様からある時「自分はここへ来て主人のそばで本 を読んでいるだけです。どうしたらよいのですか。」 という質問を受けたことがあ ります。「何もしなくても良いのです。奥様がそばに居られるということ、それだけ でご主人のお気持ちが慰められるのですよ。」と答えました。それはそれで間違い の無いことですが、奥様のお気持ちも分からないわけではありません。 ご自宅 であれば掃除、洗濯、食事の用意など日常の生活をしながらご主人の面倒が看ら れます。この日常の生活 ということが、その人らしく生きるのに大切なことだ と考えています。

しかし在宅での欠点もあります。 どんな症状が出てくるか分からない不安の中 で、病院に居ればすぐに対処してもらえる という安心感があります。しかし医療者 からみれば末期がんでは症状緩和以外できることはほとんどありません。 ホスピス とご自宅で看取った経験から言えば、在宅ではご家族自身、自分たちが看取ったと いう満足感が大きい気がします。また愛する者をがんで失った悲しみから立ち 直られるのも早いという印象を受けます。 在宅ホスピス医という立場で述べてきましたが、何処で過ごすのが 良いかそれ を決定するのは患者さん自身であり、ご家族です。 ただ、在宅医療をサポート する体制を作っていることは必要であると思ってこの仕事をしています。



院長:川村治雄

京都市下京区に生まれ、京都府立医科大卒業。京都府立医科大学第三内科を経 て、神奈川県のホスピス専門病院で日野原重明先生に師事。
その後、薬師山病院の立ち上げを行い、院長を務めた。ホスピスの質を追求する為、2005年、川村クリニック開業。

昭和45年3月 京都府立医科大学卒業
昭和45年4月 大阪大学医学部小児科入局
昭和46年7月 京都府立医科大学第三内科入局
昭和52年4月 京都府立医科大学大学院入学
昭和57年4月 済生会京都府病院勤務
平成9年9月 神奈川県ピースハウス病院勤務
平成10年9月 薬師山病院勤務
平成17年12月 京都市北区で川村クリニックを開設し現在に至る

末期がん、在宅医療・在宅ホスピスの川村クリニック